IT機器のライフサイクルと環境

アンカーは、リユース業界で当時誰も取り組まなかったリサイクル事業(中間処理)に進出、ISOやR2の取得など未踏の領域に自ら取り組み、つなげることによって、従来の3R業界では顧みられなかった「どのような扱いにすれば次のステージで輝けるのか」を主たる価値づくりの源泉として取り組んでいます。

IT機器を真にサステナブルにするには、一つのステージでの活用が終了したのち、確実に次の活用ステージにつなげていくことが必要です。

IT機器のライフサイクルと環境

IT機器の資源管理の取り組みは、一般に「ライフサイクルマネジメント(LCM)」と呼ばれています。LCMにおいては、ITを使用する企業において、機器の導入から廃棄までを対象としています。今日ユーザー企業は、適切なLCMを行っているかについて報告責任があります。 製造の観点からの法規制もあります。「拡張製造者責任」においては、IT機器の製造者が、環境負荷・循環の観点からより効率的な製品を開発することを求められています。

しかし、これらの考え方は、「いったん企業から廃棄されたIT機器」のその後の活用を保証するものではありません。循環経済を実現するには、資産・資源の両方の観点から「ライフサイクルアセスメント(LCA)」の考え方にそって「廃棄された製品を最高度に活用する」プレイヤーが必要です。

「循環型社会」を実現するためには、天然資源の消費や環境負荷の排出を抑えるような資源循環のシステムを選択していく必要があります。システム全体での環境負荷量などを把握する手法として、 「ライフサイクルアセスメント(Life Cycle Assessment: LCA)」が注目されています。ライフサイクルは「生涯」、アセスメントは「評価」のことです。

<国立環境研究所>

アンカーは、リユースとリサイクルの両方の専門的知見と能力をもとに、「最高度の活躍を促進する」プレイヤーたることを目指しています。

 

世界のIT機器の量

人類史上これまでになかったデジタルエコノミーの進展に沿って、IT機器は1990年代から爆発的に増えています。

インターネット技術や各種センサー・テクノロジーの進化等を背景に、パソコンやスマートフォンなど従来のインターネット接続端末に加え、家電や自動車、ビルや工場など、世界中の様々なモノがインターネットへつながり、その数は爆発的に増加している。


<平成29年版 情報通信白書>

 

IT機器が含む資源

IT機器を資源の観点で見てみましょう。
IT機器は、プラスチックや鉄のほか、希少な地球資源である有用金属がたくさん使用されています。

使用済小型電子機器等に関する統計は整備されていませんが、環境省では、1年間で使用済みとなり廃棄等が行われる小型電子機器等は65.1万トンであり、そのうち有用金属は、27.9万トン(金額換算すると844億円)になると推計しています。(中略)金属別にみると、タンタル(対国内需要量比9.4%)、金(対国内需要量比6.4%)、銀(対国内需要量比3.7%)などについては、使用済小型電子機器等の回収・リサイクルを行うことにより、新たな天然資源投入量を抑制する一定の効果が見込まれることが分かります。


<平成24年版 環境・循環型社会・生物多様性白書>

IT機器の製造と環境負荷

さらに、製造にあたっては、原材料調達・製造・物流・販売といったプロセスにおいて、温室効果ガスを発生します。

サプライチェーン排出量とは  事業者⾃らの排出だけでなく、事業活動に関係するあらゆる排出を合計した排出量を指す。つまり、原材料調達・製造・物流・販売・廃棄など、⼀連の流れ全体から発⽣する温室効果ガス排出量のこと
<環境省 サプライチェーン排出量の算定と削減に向けて>

環境省 グリーン・バリューチェーンプラットフォーム

 

アンカーの取り組み

サーキュラーエコノミーを実現するためには、製造上の環境負荷を徹底的に減らし、活用を終えた機器から徹底的に資源を回収し次のステージに提供することが必要です。
こうしたサーキュラーエコノミーの実現に向けて、アンカーは様々な取り組みを行っています。下記に概要をご紹介しますが、詳しくは、リンクされている各ページをご覧ください。

R2認証について

 

徹底的に使う

アンカーでは、使えるものはなるべく長く使っていただけるよう、品質に万全を期し、検査・修理を徹底しています。
また、Microsoft社のMicrosoft Authorised Refurbisher(MAR)プログラムにより正規OSを搭載したPCを販売しております。

リユースの取り組み

 

徹底的にリサイクル

最新知見、最新基準に基づくリサイクル

アンカーでは、製品としてその活動を終了したものは、次に資源として最大限活用されるよう、手作業で分別を行い、 素材ごとに最適化できるチャネルに託しております。

リサイクルの取り組み

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国際基準のリユース・リサイクル:米国規格R2認定

米国では、環境保護庁の主導で、電子機器のリユースとリサイクルについて包括的な標準が開発され、R2規定として活用されています。アンカーは、リユース・リサイクル全般の包括的な標準を定めたR2がその業務推進に必要と考え、2016年以降、継続して認証を受けています。

 

障害者とともに

人に能力の違いはあっても、上下はありません。かならずどこかに輝く場所があるのは、モノも人も同じ。アンカーは障害者の適性と能力にあわせ活躍できる場所として、リサイクル事業の主要プロセスを提供しているほか、発達障害者の就労研修・就労支援にも取り組んでいます。

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